在留資格の基礎
外国人を雇うときに、履歴書に「N2」「JFT-Basic合格」などと書かれていて、どのくらいの力なのか分からない、ということはないでしょうか。
外国人の日本語の力を示す試験には、いくつかの種類があります。それぞれ、測っている力や結果の出方が違い、在留資格の申請で使える試験も決まっています。
この記事では、主な日本語の試験の特徴と、在留資格の申請での使われ方を説明します。在留資格ごとに求められる日本語の水準については、在留資格ごとの日本語の要件で整理しています。
| 試験 | 実施する団体 | 結果の出方 | 受けられる時期 |
|---|---|---|---|
| 日本語能力試験(JLPT) | 国際交流基金・日本国際教育支援協会 | N1〜N5のレベルごとに合格・不合格 | 年2回(7月・12月) |
| 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic) | 国際交流基金 | 10〜250点の点数と、A1・A2.1・A2.2の判定 | 原則毎月 |
| BJTビジネス日本語能力テスト | 日本漢字能力検定協会 | 0〜800点の点数と、J5〜J1+のレベル | 随時(テストセンターで受験) |
ここからは、それぞれの試験を見ていきます。
日本語能力試験(Japanese-Language Proficiency Test、JLPT)は、日本語を母語としない人の日本語の力を測る試験です。国際交流基金が実施し、日本国内では日本国際教育支援協会が実施しています。
在留資格の申請でも広く使われている試験です。特定技能1号ではN4以上、技人国で通訳などの言語の能力を使う仕事をする場合や、経営・管理ではN2以上、日本の大学を卒業した人の特定活動ではN1が、それぞれの要件を満たす目安になります。
年に2回しか受けられないため、採用の時期に合わせて、早めに受けておいてもらうことが大切です。
国際交流基金日本語基礎テスト(Japan Foundation Test for Basic Japanese、JFT-Basic)は、働くために日本に来る外国人が、生活の場面で必要な日本語の力を持っているかを測る試験です。特定技能1号や育成就労などの在留資格で必要な日本語の水準を確認するために使われています。
A1とA2.1の判定は、2026年8月から始まりました。国際交流基金によると、それぞれの判定は、主に次の申請で使えます。
| 判定 | 主な使い道 |
|---|---|
| A1 | 育成就労・留学の申請 |
| A2.1 | 主に、育成就労で本人の意向で転籍するときの手続き |
| A2.2 | 特定技能1号の申請 |
育成就労でA1やA2.1の判定を使う場合は、判定結果通知書にこれらの判定が書かれる、2026年8月以降のテストを受ける必要があります。
また、一度でも200点以上をとった人は、もう一度受けることはできません。199点以下の人は、前回の試験日から45日以上あければ、もう一度受けられます。
JLPTより受けられる回数が多く、結果もすぐに分かるので、特定技能の外国人を呼び寄せるときによく使われています。
BJTビジネス日本語能力テスト(Business Japanese Proficiency Test、BJT)は、ビジネスの場面で日本語を使ってやりとりする力を測る試験です。日本漢字能力検定協会が実施しています。
在留資格の申請では、技人国で言語の能力を使う仕事をする場合や、経営・管理で400点以上、日本の大学を卒業した人の特定活動で480点以上(J2レベル)が、要件を満たす目安として使われます。
日本留学試験(Examination for Japanese University Admission for International Students、EJU)は、日本の大学などに入学したい留学生の、日本語の力と基礎学力を測る試験です。日本と海外で、年2回(6月・11月)行われています。
技人国で言語の能力を使う仕事をする場合は、日本留学試験の日本語の科目で、読解・聴解・聴読解の合計が200点以上であることが、B2相当として扱われます。
介護日本語評価試験は、特定技能の介護の分野で働くために必要な、介護の仕事で使う日本語の力を測る試験です。厚生労働省が実施し、コンピューターで受ける方式(CBT)で行われています。2025年度は、海外の13の国・地域と日本国内で行われました。
特定技能1号の介護では、JLPTのN4以上かJFT-Basicに加えて、この試験にも合格する必要があります。
ここまでの試験を、在留資格ごとにまとめると、次のようになります。
| 在留資格 | 使える試験と点数の例 |
|---|---|
| 特定技能1号 | JLPT N4以上、またはJFT-Basic(A2.2相当以上)。介護は介護日本語評価試験も |
| 育成就労(働き始める前) | JLPT N5やJFT-BasicのA1判定など、A1相当の試験(試験の代わりに、決められた日本語の講習を受ける方法もある) |
| 技人国(言語の能力を使う仕事) | JLPT N2以上、BJT400点以上、日本留学試験の日本語200点以上、JPT日本語能力試験525点以上 など |
| 経営・管理 | JLPT N2以上、BJT400点以上 など |
| 特定活動(日本の大学などを卒業した人) | JLPT N1、またはBJT480点以上 |
特定技能2号や永住許可で、2027年4月から求められる「B1相当以上」について、どの試験の何点が当たるかは、2026年11月時点ではまだ示されていません。
大切なのは、試験の名前や点数だけで判断せず、雇う人の在留資格でその試験が使えるか、求められる水準を満たしているかを確認することです。遥か行政書士事務所は、雇う人に合った在留資格の確認から、申請書類の作成・申請まで、手続きの面からサポートします。料金の目安は料金のご案内をご覧ください。この記事の下のお問い合わせからお気軽にご相談ください。
参考
最終確認日:2026年11月1日
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