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遺言

遺言執行者とは|何をする人?誰に頼む?決めておくと相続がスムーズになる理由

公開日:2026年10月31日 執筆:(遥か行政書士事務所)
遺言執行者は、遺言の内容を実現するために、預貯金の解約や名義変更、遺言で指定された人への財産の引き渡しなどを行う人です。遺言で指定しておくと、相続人全員の署名や実印を集めなくても手続きを進められる場面が増えます。未成年者と破産者以外であれば、相続人や行政書士などの専門家もなることができます。遺言で指定していない場合は、相続人などが家庭裁判所に申し立てて選んでもらうこともできます。

遺言書を書いても、亡くなった後に、その内容を誰かが実際に手続きしなければ、財産は動きません。この「遺言の内容を実現する人」が、**遺言執行者(いごんしっこうしゃ)**です。

この記事では、遺言執行者が何をする人なのか、決めておくと何が楽になるのかを説明します。

遺言執行者とは?

遺言執行者は、遺言に書かれた内容を、そのとおりに実現する人です。裁判所も、「遺言執行者とは、遺言の内容を実現する者」と説明しています。

たとえば遺言に「自宅は長男に、〇〇銀行の預金は長女に相続させる」と書いてあっても、名義変更や預金の解約の手続きをする人が必要です。遺言執行者は、この手続きを遺言の内容どおりに進めます。

遺言執行者は何をする?

主な仕事は、次のとおりです。

  1. 相続人に知らせる:遺言執行者になったことと、遺言の内容を、相続人に通知します
  2. 財産を調べて一覧にする:亡くなった方の財産を調べて財産目録を作り、相続人に渡します
  3. 遺言どおりに財産を動かす:遺言の内容と法律上の権限に応じて、預貯金の払い戻しや解約、株式や自動車の名義変更、遺言で指定された人への財産の引き渡しなどの手続きを進めます
  4. 進み具合や結果を報告する:相続人から求められたときは進み具合を説明し、手続きが終わったら、その経過と結果を報告します

不動産については、2019年7月以降に作られた遺言で、特定の相続人に不動産を「相続させる」と書かれている場合、遺言執行者が相続登記を申請することもできます。ただし、行政書士は登記申請の代理を業務として行うことはできないため、行政書士が遺言執行者になった場合も、登記は司法書士などと連携して進めます。

遺言執行者を決めておくと、何が楽になる?

遺言執行者がいないと、遺言どおりに手続きを進める場合でも、金融機関などから相続人全員の署名や実印、印鑑証明書を求められることがあります。相続人が遠くに住んでいたり、関係が疎遠だったりすると、それだけで手続きが止まってしまいます。

遺言執行者がいれば、遺言執行者が中心になって手続きを進められるため、相続人一人ひとりの協力がなくても進めやすくなります。また、相続人は、遺言執行者による手続きを妨げることはできません。

特に、次のような場合は、遺言執行者を決めておくと安心です。

遺言執行者が必ず必要な場合

遺言によって子を認知する場合や、相続人の廃除を求める場合には、遺言執行者が必要です。

遺言執行者には誰がなれる?

未成年者と破産者でなければ、誰でも遺言執行者になれます。相続人の1人を指定することもできますし、行政書士などの専門家を指定することもできます。

誰に頼むか よい点 気をつけたい点
相続人の1人 専門家への報酬を抑えられる場合がある、家族のことをよく分かっている 手続きの負担が重い。ほかの相続人から不満が出ることがある
専門家 専門知識を生かし、遺言の内容に沿って手続きを進められる 報酬がかかる

相続人の間で争いが起きそうな場合は、相続人以外の専門家に頼むほうが、手続きを進めやすくなります。すでに争いがある場合は、弁護士への相談が必要です。

遺言執行者の決め方

遺言で指定する

遺言書に「遺言執行者として〇〇を指定する」と書いておきます。公正証書遺言でも自筆証書遺言でも指定できます。指定された人には、あらかじめ引き受けてもらえるか確認しておくと安心です。

家庭裁判所に選んでもらう

遺言で指定していない場合や、指定された人が亡くなっていたり、断ったりした場合は、相続人や遺言で財産を受け取る人などが、家庭裁判所に「遺言執行者の選任」を申し立てることができます。申立ては、亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所に行い、収入印紙800円分などが必要です。

遺言執行者は行政書士にも頼める

行政書士は、遺言書の文案作成のお手伝いとあわせて、遺言執行者を引き受けることができます。遺言を書く段階から関わっているため、遺言に込めた思いを理解したうえで、亡くなった後の手続きを進められます。行政書士に頼めることは「相続手続き、行政書士に頼めること・頼めないこと」で整理しています。

遺言書は、書いて終わりではなく、その内容が実現されてはじめて意味を持ちます。遥か行政書士事務所は、遺言書の作成支援から、遺言の内容を実現するための手続きまで、必要に応じて他の専門家と連携しながらお手伝いします。


参考(法令・公的機関の情報)

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本記事は2026年10月31日時点の情報に基づいています。最新の運用状況は、関係省庁の公表情報をご確認ください。
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