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育成就労

技能実習はなぜ育成就労に変わるのか?制度ができてから見直されるまでの流れ

公開日:2026年10月14日更新日:2026年10月24日 執筆:(遥か行政書士事務所)
技能実習は、日本で学んだ技能を母国に持ち帰ってもらう「国際貢献」を目的に1993年に始まりました。しかし実際には人手不足の現場を支える働き手として受け入れられることが多く、目的と実態のずれや、本人の希望で別の会社に移ること(転籍)が原則としてできないことによる人権上の問題が国内外から指摘されてきました。こうした流れを受けて、2024年に法律が改正され、2027年4月1日から、人材の育成と確保を正面から目的とする「育成就労」に変わります。

2027年4月1日、技能実習は育成就労に変わります。30年以上続いた制度がなぜ見直されることになったのか、その流れを知っておくと、育成就労で何が変わるのか、なぜ変わるのかが分かりやすくなります。育成就労の制度の中身は、育成就労とは?2027年4月に始まる新制度と、技能実習から変わることで詳しく説明しています。

この記事では、技能実習ができてから育成就労に変わるまでの流れを説明します。

年表で見る、技能実習から育成就労まで

時期 出来事
1993年 技能実習制度が始まる
2010年7月 制度を改正し、在留資格「技能実習」を設ける
2016年11月 技能実習法が成立・公布される
2017年11月1日 技能実習法が施行される。監理団体の許可制や、外国人技能実習機構による監督などが始まる
2019年4月 人手不足の分野で即戦力を受け入れる「特定技能」が始まる
2020年6月 アメリカ国務省の人身取引報告書で、日本の評価が引き下げられる。技能実習制度での強制労働の報告が続いていることなどが指摘される
2024年6月14日 育成就労を作る改正法が成立する
2027年4月1日 育成就労が始まる

技能実習の目的は「国際貢献」だった

技能実習は、開発途上国などの人に日本で技能を身につけてもらい、母国に持ち帰って経済の発展に役立ててもらう、という国際貢献を目的とした制度です。そのため、制度の上では「労働力を確保するための制度ではない」とされてきました。

ところが実際には、人手不足に悩む中小企業などの現場で、重要な働き手として受け入れられてきました。技能を母国に移すという制度上の目的と、労働力の確保という実態とのずれが指摘されていたのです。

何が問題になっていたのか

目的と実態のずれは、外国人本人にとって深刻な問題につながっていました。

国内外からの指摘

こうした問題は、国内だけでなく海外からも指摘されてきました。

アメリカ国務省は、毎年「人身取引報告書」で各国の取り組みを評価しています。2020年6月に発表された報告書では、日本の評価が4段階のいちばん上から1段階引き下げられました。その背景として、技能実習制度のもとで強制労働の報告が続いていたにもかかわらず、人身取引事件として特定・摘発されていなかったことや、送出機関による法外な手数料への対応が不十分なことが挙げられました。その後の報告書でも、技能実習制度の問題がくり返し取り上げられています。

有識者会議が「廃止して新しい制度へ」と提言

国は2022年12月、有識者会議を立ち上げ、技能実習と特定技能のあり方を見直す議論を始めました。

有識者会議は、2023年11月の最終報告書で、技能実習を廃止し、人材の確保と人材の育成を目的とする新しい制度を作るよう提言しました。国際貢献という建前を続けるのではなく、「日本の人手不足の分野で働く人を育て、確保する制度」として正面から位置づけ直す、という考え方です。

あわせて、本人の意向による転籍を一定の条件で認めること、送出機関に支払う費用を抑えること、監理団体の基準を厳しくすることなども示されました。

法律の成立から施行まで

政府は2024年2月にこの提言を踏まえた方針を示し、同年6月に、育成就労を作る改正法が公布されました。その後、2025年10月の政令で施行日が2027年4月1日と決まり、2026年1月には分野ごとの運用方針が閣議決定されています。

施行の前から準備も進んでいて、監理支援機関の許可申請や育成就労計画の認定申請は、すでに受け付けが始まっています。

育成就労で何が変わるのか

こうした流れを受けて、育成就労では主に次の点が変わります。

それぞれの詳しい内容は、育成就労とは?2027年4月に始まる新制度と、技能実習から変わることで説明しています。

受け入れる会社にとっての意味

技能実習から育成就労への変化は、「外国人を、国際貢献のために一時的に受け入れる」という考え方から、「日本で働き続けてもらう人材として育てる」という考え方への変化でもあります。

転籍が認められるようになる分、給与や職場環境、日本語や技能を身につけられる環境づくりが、そのまま人材の定着につながります。受け入れる会社にとっては、外国人に「この会社で働き続けたい」と思ってもらえるかどうかが、これまで以上に大切になります。

制度が変わる今、受け入れ企業と監理支援機関が役割を分担し、外国人本人が安心して働ける形をつくることが、これまで以上に大切になります。遥か行政書士事務所は、技能実習から特定技能への在留資格の変更や、育成就労の開始に向けた手続きの整理など、手続きの面からサポートします。料金の目安は料金のご案内をご覧ください。この記事の下のお問い合わせからお気軽にご相談ください。

まとめ


参考

最終確認日:2026年10月14日

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本記事は2026年10月24日時点の情報に基づいています。最新の運用状況は、関係省庁の公表情報をご確認ください。
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