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相続土地国庫帰属制度とは|いらない土地を国に引き取ってもらう条件と費用

公開日:2026年11月1日 執筆:(遥か行政書士事務所)
相続土地国庫帰属制度は、相続などで取得した土地を、一定の条件を満たせば国に引き取ってもらえる制度です。2023年4月27日に始まりました。建物がある土地や、境界が明らかでない土地などは引き取ってもらえません。申請には土地1筆につき14,000円の審査手数料がかかり、承認されると、10年分の管理費に相当する負担金(原則20万円)を納めます。

「親から相続した田舎の土地を、使う予定もないし、売ろうにも買い手がつかない」。そんな悩みを抱える方は少なくありません。持っているだけで固定資産税がかかり、草刈りなどの管理も必要です。

こうした土地を手放す方法の一つが、「相続土地国庫帰属制度」です。この記事では、どんな土地なら国に引き取ってもらえるのか、費用はいくらかを説明します。

相続土地国庫帰属制度とは

相続土地国庫帰属制度は、相続などで取得した土地を、法務大臣(法務局)の承認を受けて、国に引き取ってもらう制度です。2023年4月27日に始まりました。

所有者が分からない土地が増えないようにすることが目的で、2024年4月に義務化された相続登記と同じ流れの中で作られた制度です。

誰が申請できる?

申請できるのは、相続、または相続人への遺贈(遺言で財産を受け取ること)によって土地を取得した人です。

引き取ってもらえない土地

どんな土地でも引き取ってもらえるわけではありません。次のような土地は、申請しても却下されます。

また、審査の結果、次のような土地は承認されません。

特に注意したいのが建物がある土地です。空き家が残っている状態では申請が却下されるため、事前に建物を解体する必要があります。

費用はいくら?

費用は、申請するときの「審査手数料」と、承認された後の「負担金」の2つです。

費用 金額 いつ払う?
審査手数料 土地1筆につき14,000円 申請するとき
負担金 原則20万円(土地によっては面積に応じて計算) 承認された後

負担金は、国がその土地を10年間管理するのにかかる費用に相当する額です。

隣り合う2筆以上の土地が同じ区分に当たる場合は、申し出によって1つの土地として負担金を計算できることがあります。たとえば、通常の宅地2筆なら、負担金が合計40万円ではなく20万円になる場合があります。ただし、審査手数料は1筆ごとに必要です。

審査手数料は、却下や不承認になっても返ってきません。また、建物の解体費用などが別にかかる場合もあります。申請にあたって事前の測量は必須ではありませんが、土地の位置や範囲を示す図面は必要です。

申請の流れ

  1. 法務局に相談する:申請の前に、土地のある地域の法務局で相談できます
  2. 申請書を作って提出する:申請書に、土地の位置や範囲がわかる図面、写真などを添えて、法務局に提出します
  3. 法務局が審査する:書類の確認や、現地の調査が行われます
  4. 承認・負担金の納付:承認されたら、負担金の通知が届いた日の翌日から30日以内に納めます。期限内に納めないと、承認の効力がなくなります。納めた時点で、土地は国のものになります

ほかの手放し方との違い

方法 特徴
売る・人に譲る 買い手や引き取り手が見つかれば、もっとも負担が少ない
自治体などに寄付する 自治体によって受け入れの条件が違い、申し出ても受け取ってもらえるとは限らない
相続放棄 いらない土地だけを放棄することはできず、預貯金なども含めてすべてを相続しないことになる。期限は原則3か月
相続土地国庫帰属制度 いらない土地だけを手放せる。ただし条件が厳しく、費用がかかる

相続放棄は、財産をすべて手放す方法です。「預貯金は相続したいが、この土地だけはいらない」という場合は、相続土地国庫帰属制度が選択肢になります。

申請書の作成は行政書士に頼める

この制度では、弁護士・司法書士・行政書士が、業務として申請書や添付書類を作成できます。ただし、申請の手続きをほかの人に任せることはできず、申請する本人(または親権者・成年後見人などの法定代理人)が申請します。

行政書士は、制度の条件に当てはまるかの確認や、申請書と添付書類の作成をお手伝いできます。境界の確認などで測量が必要になった場合は、土地家屋調査士と連携して進めます。行政書士に頼めることは「相続手続き、行政書士に頼めること・頼めないこと」で整理しています。

使う予定のない土地を持ち続けることは、ご自身だけでなく、次の世代の負担にもなります。遥か行政書士事務所は、制度が使えるかどうかの確認から申請書の作成まで、土地の手放し方を一緒に考えます。


参考(法令・公的機関の情報)

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本記事は2026年11月1日時点の情報に基づいています。最新の運用状況は、関係省庁の公表情報をご確認ください。
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