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外国籍・海外が絡む相続

相続人が外国籍のときの相続手続き|戸籍・印鑑証明書の代わりになる書類

公開日:2026年11月2日 執筆:(遥か行政書士事務所)
亡くなった方が日本人であれば、相続人に外国籍の人がいても、原則として日本の法律にしたがって相続します。ただし、外国籍の相続人には戸籍や(日本に住んでいなければ)印鑑証明書がないため、その代わりになる書類を用意する必要があります。日本に住んでいる外国籍の相続人は、住民票を取得でき、印鑑登録をすれば印鑑証明書も取得できる一方、海外に住んでいる場合は、本国などの公証人による署名の証明(サイン証明)や宣誓供述書を使うのが一般的です。

国際結婚をした配偶者や、海外で暮らして外国籍になった子どもなど、相続人の中に外国籍の人がいることは珍しくありません。

このような場合でも、相続の基本的なルールは変わりません。ただし、外国籍の相続人は、日本人のように本人の今の戸籍を取得できず、日本に住んでいなければ印鑑証明書もないため、書類の準備でつまずきやすいのが特徴です。

この記事では、亡くなった方が日本人で、相続人に外国籍の人がいる場合の手続きを説明します。

どの国の法律で相続する?

日本の法律では、相続は亡くなった方の国籍の国の法律によると決められています。そのため、亡くなった方が日本人であれば、相続人に外国籍の人がいても、原則として日本の法律にしたがって相続します。

誰が相続人になるか、それぞれの取り分(法定相続分)も、日本人だけの相続と同じです。外国籍であることを理由に、相続人から外れることはありません。

ただし、海外に不動産などの財産がある場合は、その国の法律や手続きも確認する必要があります。また、亡くなった方が外国籍の場合は、その国の法律が関係するため、考え方が大きく変わります。

外国籍の相続人がいると、何が困る?

相続の手続きでは、次のような書類がよく求められます。

書類 何のため? 外国籍の相続人の場合
戸籍 相続人であることの証明 本人の今の戸籍を取得できない
印鑑証明書 遺産分割協議書などに押した実印の証明 日本に住んでいなければ取れない
住民票 住所の証明(不動産の相続登記など) 日本に住んでいなければ取れない

外国籍の相続人は、日本人のように本人の今の戸籍を取ることができません。そのため、相続人であることの証明は、亡くなった方の戸籍と、必要に応じて外国の出生証明書や婚姻証明書などを組み合わせて行います。外国籍の配偶者との結婚や、子どもの出生、子どもが外国籍を取って日本国籍を失ったことなどは、亡くなった方の戸籍に記録されていることが多いため、それで足りる場合もあります。

困ることが多いのは、印鑑証明書と住民票の代わりをどう用意するかです。

外国籍の相続人が日本に住んでいる場合

在留カードを持っている中長期の在留者や特別永住者は、日本人と同じように住民票があります。住んでいる市区町村で印鑑登録をすれば、印鑑証明書も取れます。

そのため、日本に住んでいる外国籍の相続人は、日本人の相続人とほぼ同じ書類で手続きを進められることが多いです。

ただし、観光などの短期滞在の人は住民票がないため、印鑑登録もできません。この場合は、次の「海外に住んでいる場合」と同じように考えます。

外国籍の相続人が海外に住んでいる場合

印鑑証明書の代わり:サイン証明(署名証明)

海外に住んでいる外国籍の相続人は、印鑑証明書の代わりに、本人の署名が本物であることの証明(サイン証明・署名証明)を用意するのが一般的です。

日本の大使館や領事館が出す署名証明は、原則として日本国籍の人が対象です。外国籍の人は、住んでいる国の公証人などに、署名の証明を依頼することになります。ただし、もともと日本国籍だった人(元日本国籍者)は、相続手続きなどに使う署名証明を、日本の大使館や領事館で出してもらえる場合があります。

遺産分割協議書に署名する場合は、公証人の前で署名し、その署名を証明してもらうのが一般的です。

住民票の代わり:宣誓供述書など

海外に住む外国籍の相続人が、日本の不動産を相続して新たに所有者として登記される場合は、住所を証明する書類が必要です。

法務省の案内では、本国や住んでいる国の政府が作成した住所の証明書、または本国や住んでいる国の公証人が認証した宣誓供述書(氏名と住所が真実であることを宣誓して署名したもの)とパスポートの写しなどが使われます。必要な書類には条件があるため、申請の前に司法書士や法務局に確認しましょう。

外国語の書類には翻訳が必要

法務局に外国語の書類を出すときは、日本語の訳文が必要です。金融機関などに出す場合も、提出先の指定にしたがって訳文を用意します。

手続きをスムーズに進めるために

相続税がかかる場合で、相続人が海外に住んでいるときは、税金の扱いが変わることがあります。具体的には税理士にご相談ください。

行政書士に相談できること

行政書士は、戸籍を集めて相続人を調べる作業や、外国籍の相続人に用意してもらう書類の案内、遺産分割協議書の作成、外国語の書類の翻訳などをお手伝いできます。不動産の相続登記の申請は司法書士、相続税の申告は税理士と連携して進めます。相続人の間で争いがある場合は、弁護士への相談が必要です。

遥か行政書士事務所は、国際結婚や在留資格など、外国籍の方の手続きも取り扱っています。行政書士に頼めることは「相続手続き、行政書士に頼めること・頼めないこと」で整理しています。

国境をまたぐ相続は、書類をそろえるだけでも時間がかかります。遥か行政書士事務所は、外国籍のご家族とのやり取りも含めて、必要な書類を一つずつ整理しながらお手伝いします。


参考(法令・公的機関の情報)

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本記事は2026年11月2日時点の情報に基づいています。最新の運用状況は、関係省庁の公表情報をご確認ください。
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